ACPCとは?コンサートプロモーターズ協会の紹介
1. 事業の実施状況
(1) ライブ・エンタテインメント事業に関する調査・研究
①正会員市場規模調査(毎年実施)
正会員を対象に市場(事業)規模及び実施公演等に関する調査を行った。
調査方法:アンケート調査(会員社68社)
第1回:平成30年7月実施 / 対象期間:平成30年1~6月までの上半期
第2回:平成31年1月実施 / 対象期間:平成30年7~12月までの下半期
集計結果:平成30年1月~12月(通年)
公演本数 / 31,482本 (前年比99.4%)
観客動員数 / 48,623千人(前年比103.7%)
②ライブ・エンタテインメント事業における消費者保護の調査・研究(継続)
チケット転売サイト等での高額転売問題対策として、日本音楽事業者協会、日本音楽制作者連盟、コンピュータチケッティング協議会ならびにデジタルチケット事業者等の関係団体・企業とともにライブ・エンタテインメント議員連盟への働きかけを継続し、「特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律(略称:チケット不正転売禁止法)」の成立を達成した。今後は法律の周知・啓蒙活動やチケット販売時および会場入場時における本人確認、相談窓口の設置など消費者保護を目的とした活動を継続していく。
平成30年12月8日
特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律が参議院本会議にて可決、成立。
平成30年12月14日
平成30年法律第103号として公布。本法は,特定興行入場券の不正転売を禁止するとともに,その防止等に関する措置等を定めることにより,興行入場券の適正な流通を確保し,もって興行の振興を通じた文化及びスポーツの振興並びに国民の消費生活の安定に寄与するとともに,心豊かな国民生活の実現に資することを目的とし,来年6月14日から施行される。
③野外フェス等の経済波及効果測定(継続)
ライブ・エンタテインメント市場が成長を続けているなか、地方創生政策や音楽文化振興への貢献を示すデータとして、各地で行われている主要な野外フェス等の経済波及効果の測定を行った。調査は令和元年度も継続して実施する予定。
<調査対象>
- ap bank FES(平成30年7月15日,16日@静岡県 つま恋リゾート彩の郷)
- RISING SUN ROCK FESTIVAL 18(平成30年8月10~12日@北海道・石狩湾新港埠頭)
- RUSH BALL 2018(平成30年8月25日,26日,9月1日@大阪府・泉大津フェニックス)
- What a Wonderful World!! 18(平成30年11月3日,4日@沖縄県・美ら海SUNビーチ)
④ライブ・エンタテインメント ラボによるライブ・エンタテインメント関連案件の調査・研究(継続)
活動開始より3年目を迎えたライブ・エンタテインメント ラボにて、下記等のライブ・エンタテインメント関連事案の調査研究を行った。
- 転売規制法案の国会対策(平成30年12月8日可決成立)
- 働き方改革法案に対応するため、舞台関連事業者との協議会を開催
- ACPCにおけるアリーナ・文化施設ならびに公園活用等に関する調査研究の支援
- 文化芸術振興議員連盟を支援する文化芸術推進フォーラムに参加し「芸術文化省創設」の協議に参画
- ライブ・エンタテインメント白書製作協力
(日本音楽事業者協会、日本音楽制作者連盟とライブ・エンタテインメント調査委員会を組織) - オリコン「コンフィデンス誌」において「ORICON LIVE STUDY with ACPC」の誌面制作協力
- 英国で開催された欧州ライブ関連事業者による「ILMC」ミーティングに参加
- その他ACPC調査研究事業に関する協力
⑤海外で開催されるライブ・エンタテインメントの調査・研究(継続)
海外で行われるライブ・エンタテインメントのイベントに会員者を派遣し、現地での開催状況を視察した。視察内容をレポートにまとめ、今後の業務に生かすべく会員者間で共有した。
<実績>
- COACHELLA VALLEY MUSIC AND ARTS FESTIVAL 2018(JTB/Duo主催)… 9社17名
- COACHELLA VALLEY MUSIC AND ARTS FESTIVAL 2018(自主手配)… 2社6名
- 大港開唱 MEGAPORT FESTIVAL … 1社2名
⑥働き方改革に関する調査・研究(新規)
平成30年6月29日に可決・成立した働き方改革関連法案への対応として、会員社が抱える課題や疑問の解消を目的として正会員社にアンケートを実施した。その回答をもとにしたQ&A形式のガイドブックを作成し、会員社および関係先へ配布することで業界の環境改善に努めた。
書 籍 名:Q&Aで学ぶライブ・エンタテインメント業界の労務管理ハンドブック
制作協力:(企画・取材)ユリコンサルティング合同会社
(執筆)株式会社ジャパン・リスク・ソリューション
(リーガルアドバイス)IAL綜合法律事務所
(2) ライブ・エンタテインメント事業に関する研修会・セミナー等の開催
日本音楽制作者連盟との共催で、両団体の正会員を対象に働き方改革セミナーを開催した。また、本会正会員社を対象に人材育成研修会を開催した。
<働き方改革セミナー>
日 時:平成30年4月17日(火)
会 場:東京国際フォーラム G409
登壇者:株式会社ジャパン・リスク・ソリューション 代表取締役社長 井上 泉
参加者:ACPC25社53名 / 音制連18社36名
<人材育成研修会>
日 時:平成30年10月16日(火)
会 場:品川プリンスホテル メインタワー36F
テーマ: | ①「ACPCの歩み、プロモーターの未来」 登壇者:宮垣元ACPC会長 / 永田監事(元ACPC会長) / 山崎監事(前ACPC会長) 中西会長(進行) |
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②「ライブ産業のリクルーティング」 登壇者:東京工科大学 大原延恵 / 昭和音楽大学 森川卓夫 / 近畿大学 土井良介 | |
③「ライブ・エンタテインメントと障害者対応」 登壇者:株式会社ミライロ 岸田ひろ実 | |
④「グループディスカッション」 アルバイト等労働力不足 / 働き方改革への対応 / カスタマー・障害者対応 / 女性活躍の推進 |
(3) ライブ・エンタテインメント事業に関する教育及び就職支援事業
①東京工科大学メディア学部への寄附講座実施
人材育成支援及び文化・社会貢献の一環として、平成19年度より開設した寄附講座「ライブ・エンタテインメント論」を今年度も継続して実施し、平成30年9月25 日から平成31年1月15日まで全15回の講義を行った。
テーマ | 講師 | 所属/職業 |
---|---|---|
オリエンテーション | 佐々木和郎 | メディア学部教授 |
吉岡 英樹 | メディア学部講師 | |
ライブ・エンタテインメントの現状と未来 | 中西 健夫 | ACPC / (株)ディスクガレージ |
8K:VR | 小橋 賢児 | LeaR(株) |
アーティストプロデュースとプロモーション | 吉田 雄生 | (株)ワタナベエンターテインメント |
ベンチャースピリッツ | 美藤宏一郎 | (株)エムアップ |
アイドルの音楽マーケティング | 橋元 恵一 | (株)Zeppライブ |
テレビとはなにか?テレビはこれからどうなるのか? | 土屋 敏男 | 日本テレビ放送網(株) |
よしもと お笑いの現場 | 奥谷 達夫 | (株)よしもとクリエイティブ・エージェンシー |
音楽で世界を変える方法 | 水野 良樹 | ミュージシャン・作詞家・作曲家・ギタリスト |
ラジオの逆襲 | 松尾 健司 | (株)J-WAVE |
学生だからできること | 松任谷正隆 | 音楽プロデューサー |
アニメビジネスの最前線と課題 | 夏目公一朗 | (株) ソニー・ミュージックエンタテインメント |
ウォルトディズニーの理念 | 目黒 敦 | ウォルト・ディズニー・ジャパン(株) |
8K:VRの世界 | 田邊 浩介 | NHKエンタープライズ |
マネジメントの未来 | 堀 義貴 | (株)ホリプロ |
(敬称略)
②日本工学院専門学校・日本工学院八王子専門学校への就職支援事業
就職支援に関する事業を継続して行った。
【企業セミナー】
平成30年11月2日:ミュージックカレッジ在籍1年生対象 / 会場:中野サンプラザ
【その他】
企業紹介、職場見学の実施、求人情報の提供等
③東放学園音響専門学校での講義カリキュラム実施
人材育成支援を目的とし、コンサート制作系授業への講師派遣を継続して行った。
【期間】
平成30年4月17日~平成30年7月24日(全15回)
④昭和音楽大学との産学連携事業の実施
産学連携講座「音楽産業概論Ⅱ」に対し講師を派遣するなど、人材育成支援を行った。
【期間】
平成30年9月13日~平成31年1月17日(全15回)
平成30年11月8日「楽演祭vol.2」 講師:トータス松本 / 藤巻 亮太
平成31年1月17日「楽演祭vol.3」 講師:和田 唱 / スキマスイッチ
⑤近畿大学文芸学部への寄附講座の実施
ライブ・エンタテインメント分野における人材育成支援および文化振興の観点から、近畿大学文芸学部の協力を得て、「プロデュース論」において寄附講座を開講し、平成30年5月18 日から平成30年12月10日まで全6回の講義を行った。
テーマ | 講師 | 所属/職業 |
---|---|---|
マネジメントとは人のプロデュース!? | 中井 秀範 | (一社)日本音楽事業者協会 |
出版編集者によるコンテンツプロデュース | 中條 基 | (株)KADOKAWA |
選ばれ続ける人材の条件 | 坂下 英樹 | (株)リンクアンドモチベーション |
番組プロデュースとは | 西田 二郎 | 讀賣テレビ放送(株) |
転換期を迎えたラジオの番組編成とイベント | 岩尾 知明 | (株)FM802 |
よしもとライブプロデューサー | 奥谷 達夫 | (株)よしもとクリエイティブ・エージェンシー |
*平成30年11月6日「楽演祭extra」 講師:KAN / 秦 基博
(敬称略)
⑥筑波大学情報学群への連携講座「ライブ・コンテンツ論」の実施(新規)
ライブ・エンタテインメント分野における人材育成支援および文化振興の観点から、筑波大学情報学群において連携講座を開講し、平成30年4月18 日から平成30年6月20日まで全10回の講義を行った。
テーマ | 講師 | 所属/職業 |
---|---|---|
オリエンテーション / ライブ産業の概況 | 中西 健夫 | ACPC / (株)ディスクガレージ |
最新のステージ技術 | 吉澤 勉 東田 高典 |
(株)ヒビノ |
メディアと先端技術 | 小向 国靖 | (株)J-WAVE |
メディア・アートとライブ表現 | 石橋 素 | Rhizomatiks Research |
映像技術とVRの進化 | 田邊 浩介 | (株)NHKエンタープライズ |
メディアとイベント事業 | 横井 仁 | (株)TBSテレビ |
音楽制作と初音ミク | 伊藤 博之 | クリプトン・フューチャー・メディア(株) |
ライブとしてのeスポーツ | 平方 章 宮尾 英水 |
ヒラカタ・スポーツ・ビジネス・コンサルタント TOKYO GAME SHOW!!!発起人 |
アニメソングとライブ | 澄川 龍一 | (株)エムオン・エンタテインメント |
総括・レポート提出 | 鬼頭 隆生 | ACPC事務局 |
⑦慶応義塾大学法学部への特別講座の実施
アメリカの音楽文化を社会とのかかわりにおいて考察し、様々な音楽ジャンルがどのように形成され、発展してきたかをたどる講座において、講師を派遣し、講義を行った。
日 時:平成30年6月28日(木)14:45~16:15
会 場:慶應義塾大学 日吉キャンパス
講 師:(株)クリエイティブマンプロダクション 宣伝部長 平山善成
(敬称略)
⑧その他の講師派遣実績
日 時 | 派遣先 | 講 師 |
---|---|---|
平成30年6月19日 | 立教大学(日本音楽著作権協会寄附講座) | ACPC事務局 鬼頭 |
平成30年8月30日 | 国際音楽・ダンス・エンタテイメント専門学校 | ACPC事務局 鬼頭 |
平成30年10月2日 | 尚美学園大学 | ACPC事務局 鬼頭 |
平成30年11月6日 | 日本音楽出版社協会 著作権管理者養成講座 | ACPC中西会長 |
平成30年12月4日 | 尚美学園大学 | ACPC事務局 鬼頭 |
平成30年12月4日 | 立教大学(日本音楽著作権協会寄附講座) | ACPC若林常務理事 |
(4) ライブ・エンタテインメント事業に関する情報の収集及び提供
①機関誌「A.C.P.C. navi」の発行
会員ならびにライブ・エンタテインメント事業に関わる事業者と情報交換を行うことを目的として年4回機関誌を発行した。
第37号:平成30年5月発行
第38号:平成30年8月発行
第39号:平成30年10月発行
第40号:平成31年1月発行
②ホームページの拡充
会員、関係者及び消費者に向けて時事並びに約款等を掲示するとともに、本会の運営状況等の情報開示、寄附講座等の教育事業に関する情報等を掲載し広報の強化を図った。
③FAX NEWSおよびメールの発信
④会報等の収集
(5) ライブ・エンタテインメント事業に関する内外関係機関等との交流及び協力
①「第15回東京国際ミュージックマーケット(15th TIMM)」の制作・運営協力
(一財)音楽産業・文化振興財団及び経済産業省が主催するイベント内のビジネスセミナーおよびショーケースライブにおいて、制作及び運営の協力を行った。また、本イベントは、経済産業省が主導するJAPAN国際コンテンツフェスティバル(CoFesta)のオフィシャルイベントとして開催された。
名 称:第15回東京国際ミュージックマーケット(15th TIMM)
会 場:渋谷エクセルホテル東急 / SHIBUYA O-EAST
期 間:平成30年10月22日(月)~24日(水)
内 容:(1)商談会 (2)ビジネスセミナー (3)ショーケースライブ
②日本トップリーグ連携機構(JTL)とのアリーナの有効活用に関する協議・連携(新規)
2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に伴うアリーナ新設や、政府が発表した2025年までに全国20カ所のスタジアム・アリーナを整備する地域活性化構想を踏まえ、利用者としての立場からアリーナの有効活用や稼働率向上に向けJTLとの連携を図り、(一社)Entertainment Committee for STADIUM・ARENA(略称ECSA)を発足した。今後はECSAとしてスタジアム・アリーナの新規構想に初期段階から関わっていく。
団 体 名:一般社団法人Entertainment Committee for STADIUM・ARENA(略称ECSA)
設立時社員:一般社団法人日本トップリーグ連携機構(JTL)
一般社団法人コンサートプロモーターズ協会(ACPC)
代表理事:会長 川淵 三郎 / 副会長 中西 健夫
③Act Against AIDS
協力団体として運営に関する協議に参加した。
(6) ライブ・エンタテインメント事業に関する知的財産権の維持・管理及び保全
一般社団法人日本音楽著作権協会演奏部及び東京イベントコンサート支部と課題について協議するため、定期的に担当者による運用調整委員会を開催した。また、担当役員が出席して定期的に開催される連絡協議会においては、逓減措置の継続に関するに協議を行った。
(7) ライブ・エンタテインメント事業に関する音楽著作物の使用許諾申請及び楽曲報告等の手続代行業務
一般社団法人日本音楽著作権協会との団体協定に基づき、会員が開催する公演で使用される音楽著作物の使用許諾申請、支払、楽曲報告の手続代行業務を行った。
(8) ライブ・エンタテインメント事業に関する苦情処理及び相談
ライブ・エンタテインメント約款を、本会並びに会員社、また各プレイガイド等の媒体を利用して消費者に向けた普及・啓発活動を行った。また、チケット高額転売に関する一般のお客様からの苦情を集約し、関係各所との情報共有を行った。
(9) ライブ・エンタテインメント事業に関する各種代行業務
①保険制度の実施及び研究
②フラワーシップサービスの実施
(10) その他この法人の目的を達成するために必要な事業
正会員社・賛助会員社・音楽業界関係者を招待し、団体設立30周年記念パーティを開催した。
日 時:平成30年10月15日(月)
会 場:品川プリンスホテル DINING & BAR TABLE 9 TOKYO
出席者233名
会 長 | 中西 健夫 | (株)ディスクガレージ |
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副 会 長 | 伊神 悟 | (株)サンデーフォークプロモーション |
専務理事 | 鏡 孝彦 | (株)グリーンズコーポレーション |
常務理事 | 清水 直樹 | (株)クリエイティブマンプロダクション |
辻居 幸一 | 中村合同特許法律事務所・弁護士 | |
横山 和司 | (株)ホットスタッフ・プロモーション | |
若林 良三 | (株)ウエス | |
理 事 | 荒木 伸泰 | (株)キャピタルヴィレッジ |
上田 博之 | (株)サウンドクリエーター | |
岡田 哲 | (株)夢番地 | |
岡本 有史 | (株)キョードー東京 | |
加来 聖子 | (株)GAKUONユニティ・フェイス | |
後藤 新治 | (株)キョードー北陸 | |
佐藤 寿彦 | (株)ジー・アイ・ピー | |
関岡 裕史 | (株)キョードー大阪 | |
田辺 博 | (株)キャンディープロモーション | |
玉乃井欣樹 | (株)デューク | |
田山 順一 | (株)ブルーモーメント | |
遠山 豊 | (株)プロマックス | |
長澤 通孝 | (株)ウドー音楽事務所 | |
舟津 洋輔 | (株)ビッグイヤーアンツ | |
山中 達也 | (株)ソーゴー東京 | |
監 事 | 永田 友純 | (株)ホットスタッフ・プロモーション |
山崎 芳人 | (株)キョードー東京 |