中西:スタジアムの構想は今まさに練られているところだと思いますが、オープンは2023年を目指して計画を進めている感じでしょうか。
髙田:はい。現状で考えているのが2万3000人規模のスタジアムなのですが、日本のスタジアムは入場料がほぼ一律で、サービスのレベルも席によって差がないですよね。海外では高額な席から買いやすい値段の席まで幅があって、サービスも変わってきます。その辺りは海外に近づけたいと思っていて、隣接しているホテルからも観戦できるようにしようとか、色々なアイディアを練っています。また、サッカーのプロリーグは年間約20試合しかホームゲームがないので、プロジェクションマッピングを使おうとか、残りの345日をどういうふうにマネタイズしていくかも考えています。
中西:僕も構想をお聞きして、建設予定地も見にいきましたが、すごいポテンシャルを感じました。僕は以前から「スタジアムの中にホテルをつくるべきだ」と発言していましたが、ホテルが隣接しているところが非常に楽しみですよね。客室から試合が観られるという発想は新しいと思います。それと入場料をダイナミックプライシングにすることは、ぜひ実現させてください。コンサートでは、特にキャリアアーティストの中には「全席同じ値段で」という意向も強く、日本で実例の少ないダイナミックプライシングを取り入れることへの抵抗があります。関係各所への交渉のためにも、スポーツの世界でモデルケースができるのは大事なことだと思いますので、期待したいですね。
髙田:サービスによって席の値段を変えるのはスタジアムだけではなく、アリーナでも同じようなことができると思っています。例えば正面のVIPルームは、バスケの場合はシーズンチケットとして販売するので通常の観戦のみになりますが、大物アーティストにコンサートをやっていただく場合には個室でディナーを食べながら観られて、それなりの料金設定もできると思っています。
中西:会場全体でもディナーができるのであれば、「日本で一番、大規模なディナーショー」ができるかもしれない。
髙田:そのキャッチフレーズ、面白いですね (笑)。