加来聖子(ACPC理事/GAKUONユニティ・フェイス代表取締役)
弊社は今年で創業35年、宮崎の音楽イベントプロモーターです。宮崎を拠点に九州各地でのコンサートツアー、イベント企画・制作を行なっております。
今年宮崎県にて4月下旬から、畜産伝染病 口蹄疫の発生により、農畜産業は大きなダメージを受け、宮崎県内主要都市・町・村に「口蹄疫非常事態宣言」が出されました。感染拡大を阻止する為に人や車の移動が制限され、不特定多数の人が集まる祭りやイベント等に対する自粛の呼び掛けもあり、多くの催し物が延期・中止されました。この事態は、畜産農家だけにとどまらず、宮崎県内のあらゆる業種に深刻な影響を及ぼしています。
口蹄疫発生から4カ月後、ようやく口蹄疫の終息が見えてきましたが、終息しても宮崎の経済・観光が元の状態に戻るには、大変な時間と幾多の難関が待ち受けていると思われます。「ピンチはチャンス」という言葉があるように、県民一丸となりこの逆境を乗り切る気運が高まって、1日も早く立ち直って「元気な宮崎」になるよう努力していかなくてはなりません。私達イベントプロモーターの立場として微力ながら出来ることは、音楽イベントを通して勇気と夢と希望を与えられたらと思っています。
この仕事に私が携わって23年になりますが、まだまだ一般社会、特に地方においては音楽イベントプロモーターという職種の認知度は低く、苦労することもありますが、ライブを提供することによりアーティストとオーディエンスとの垣根を越えて、非日常的空間を共有し合う一体感、喜び、感動は素晴らしいものです。この事業に携わる私達は、エンタテインメントが人々の元気や希望に繋がることを信じて、責任と誇りをもってやることが大切だと感じています。
最後に宮崎県に今回たくさんの方々・企業そしてミュージシャンや音楽関係の皆様から温かいご支援をいただき、宮崎県民として心より感謝いたします。