書籍名:細野観光 1969-2019 細野晴臣デビュー50周年記念展 オフィシャルカタログ
出 版:朝日新聞出版
一般社団法人コンサートプロモーター協会
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書籍名:細野観光 1969-2019 細野晴臣デビュー50周年記念展 オフィシャルカタログ
出 版:朝日新聞出版
ローリング・ストーンズやデヴィッド・ボウイの展示会が日本でも開催され、キャリア・アーティストのアーカイブをイベント化する試みが世界的に定着しつつあるが、日本人アーティストでも成功例が生まれた。2019年10月4日から1ヶ月間、六本木ヒルズ展望台の東京シティビュー・スカイギャラリーで行われた「細野晴臣デビュー50周年記念展 細野観光1969-2019」がそれである。
海外アーティストに比べて、ヴィジュアル的な派手さ、展示物のインパクトでは及ばなかったかもしれないが、ギターやベース、デジタル・インストゥルメンツ類の歴代使用楽器、創作ノート、蔵書、様々な資料、プライベート写真など「お蔵だし」感満載の展示で、順路を巡る楽しみが優に2時間以上は持続する展示会になっていた。
展示会のカタログ(図録)である本書のページを捲っていてもそうなのだが、エイプリル・フールでのデビューから、はっぴいえんど、ティン・パン・アレー、YMOの各バンド期、ソロ活動期など、それぞれの時代に細野が何を考えてきたのか、「細野さんの頭の中」を追体験したような気分を味わえるのだ。日本人アーティスト特有の、ファンとの豊富な文化的共通項をうまく活かした展示構成だった。他のアーティストでも同様の試みが行われることを期待したい。