会報誌 ACPC naviライブ産業の動向と団体の活動をお伝えします。

ACPCからのご報告、音楽業界のビジネス・ニュースをお伝えする情報アリーナ

山本幸治(ACPC理事)

現在、国では公益法人制度改革の真っ最中です。これは報道されている民主党の「仕分け」とは異なり、民間の公益法人(社団、財団)を対象としたもので、設立許可を受けた省庁から独立して活動しなさい、というお達しです。ACPCも幹部会で議論を進め、一般社団法人への移行を前提とした準備を進めていますが、この移行が実現すると、経済産業省傘下の業界団体という位置付けから外れ、独立・自立の道を歩んでいくこととなります。

生まれ変わるACPCの今後については、理事会などで協議が重ねられることと思いますが、ひとつの考え方として、「今後のACPCは何を期待されているのか」ということが、思考の端緒となるのではないでしょうか。

私はそのキーワードとして「共益」という言葉を示したいと思います。「公益性」と「収益性」を兼ね備えつつ、業界団体的な会員保護への偏りに気を配り、社会貢献という広すぎる範囲も設定せず、ライブ・エンタテイメント業界(会員社と関連企業を含めた)と消費者、つまり私たちの世界を成立させる“コト”や “モノ”に対する明快性や健全性を構築することに力を注いでいくべきではないか、ということです。

ただし、これはあくまでも私見ですので、皆様方からのご意見やご意向は膝を突き合わせて語り合いたいものです。正直申し上げて、ACPC設立から5年ぐらいの間は、今のように経済的に安定したACPCの姿は“想像できない”状態でした。だからこそ、ACPCという存在を今まで以上に大事に考えていきたいのです。私の口癖で恐縮ですが、ACPCは動いているのではありません。皆様方が動かしているのです。ACPCは、これからもっと面白くなるはずです。


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