書籍名:ファンダム・レボリューション SNS時代の新たな熱狂
訳 :関 美和
出 版:早川書房
一般社団法人コンサートプロモーター協会
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ライブ・エンタテインメント業界人必読!
コンサートプロモーターが今、読むべき本を毎号紹介します。
書籍名:ファンダム・レボリューション SNS時代の新たな熱狂
訳 :関 美和
出 版:早川書房
「ファンダム」とは、特定の商品やコンテンツ、人物に熱狂する集団のこと。インターネット上で個々の愛好者が結びつき、対象への能動的なアクセスが可能になったことで生まれたムーブメントであり、SNS時代を象徴する存在だ。
本書では初音ミクが世界的なコンテンツになった経緯、ディスニー同好会の実態、世界最大のプロレス団体WWEの内幕とファンの意識の変化、マクドナルドがツイッターで展開した「♯あなたのマクドナルドストーリーをつぶやいて」キャンペーンが2時間で「炎上」した顛末などをレポートしながら、コンテンツの送り手側がファンダムとどのように接していくべきかをサジェスションしていく。
ひと言でいえばファンダムとは、高い購買力を持つ心強い消費者であり、対象への深い愛情が故に時にやっかいな行動をとりかねない存在でもあるのだが、音楽ビジネスのマーケティングやライブ・エンタテインメントに携わるのであれば、間違いなく視野に入れなくてはいけないのは確かである。ACPC人材育成研修会のセミナー(http://www.acpc.or.jp/magazine/navi_issue.php?topic_id=298&page=2)で語られたように、今後「音源だけではなく、アーティスト自身をプロモーションしていくこと」が主流になるなら尚更である。ジャスティン・ビーバーやザ・スミスの例も挙げられており、一読をお勧めする。