昨年4月1日よりスタートした「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」、いわゆる「障害者差別解消法」に伴い、さまざまな場で取り組みが進んでいます。昨年のACPC人材育成研修会で「障害者対応」が話し合われた際、各会場の対応が統一されていない点などが問題になっていましたが、コンサートプロモーター間の共通認識を深めるため、同法施行の背景とその狙いをお伝えします。
会報誌 ACPC naviライブ産業の動向と団体の活動をお伝えします。
スタートした「障害者差別解消法」 同法が狙う「差別の解消」とは?
法施行の背景と期待
障害者差別解消法は、2014年に国連で締結された「障害者権利条約」に合わせて、日本国内の法整備の一環として立法・施行されました。
法律の目的は、企業や行政が障害者とより良い関係を作り、障害による障壁を減らすことで、障害のある人もない人も同じように暮らせる社会作りです。
また、さまざまな障害に対応したもの作りやサービスが市場に新たなニーズを生み出すこと、東京オリンピック・パラリンピック開催や高齢化社会などに備えた日常の生活空間のバリアフリー化の促進、健常者の「障害者がどんなことで困っていて、何を求めているか」への理解と支援が深まることも期待されます。