会報誌 ACPC naviライブ産業の動向と団体の活動をお伝えします。

ライブ・エンタテインメントに関わる専門知識からコンサートプロモーターの歴史まで。明日の仕事に役立つ「STUDY」をお届けします!

「11thTIMM」レポート

「選手層」の厚さでJ-POPの底力を海外へアピール

2014年10月21〜23日 東京お台場・Hotel Grand Pacif ic LE DAIBA/Zepp DiverCity TOKYO
「JAPAN NIGHT」も加わった「11thTIMM」レポート

 「Japan Content Showcase 2014」の一環として、PROMIC(一般財団法人音楽産業・文化振興財団)と経済産業省の共同事業「第11回東京国際ミュージックマーケット」(11thTIMM)が昨年10月に行われました。
例年のTIMMと同様、世界各国のバイヤーと出展企業の商談、各種イベントやビジネスセミナー(21〜23日)と併行して、ACPCが協力したショーケースライブも開催。21日(Hotel Grand Pacif ic LE DAIBA B1 イベント&セミナールーム)はKAO=S、桐子、The Barberettes、GILLE、DEPAPEPE、繭子、Younha、21日(Zepp DiverCity TOKYO/Anison-Idol Night)は、THE ポッシボー、Chu-Z、でんぱ組.inc、Doll☆Elements、流田Project、VALSHE、fhana、YANAKIKU、22日(Zepp DiverCity TOKYO/J-Pop Night)は、コムシコムサ、JOSY、TarO&JirO、NoGoD、パスピエ、HAPPY、FUTURE BOYZ、MOLICEが出演(各日、五十音順)。今年の特徴は、出演アーティスト数と音楽性が飛躍的に広がったことでした。アニソンだけでもシンプルなロック・バンドからデジタル音が強調されたサウンドとともに歌うソロ・シンガーまで表現方法が多彩になっており、各ジャンルのアーティストの「選手層」の厚さは、やはり日本がアジア随一であることを海外バイヤーに明示した結果になったのではないでしょうか。

さらには昨年5月28日、29日に国立競技場でスタートしたことも記憶に新しい「JAPAN NIGHT」が、その第2回を23日(Zepp DiverCity TOKYO)に「JAPAN NIGHT in TIMM」と題して開催。国立競技場に続くステージとして、音楽業界が「オールジャパン」で協力体制を敷くTIMMが選ばれたこと、また出演アーティストの顔ぶれが [Alexandros]、サカナクション、VAMPSというまさに「日本代表」といえるメンバーだったことに、日本の音楽産業における海外進出というテーマの重要性が表れていました。今後もACPCは実行委員会の一員として「JAPAN NIGHT」に協力していきます。

21日「Anison-Idol Night」出演の流田Projectは、アニソンを演奏する覆面ロック・バンド(上)。22日「J-Pop Night」には、英語詞で歌うEDMシンガー・ユニット、FUTURE BOYZが登場(中)。この両者だけでも、ショーケースライブの音楽性の幅広さが伝わる。写真下は「JAPAN NIGHT in TIMM」の開催に際して行われた鏡割りの場面。中西健夫ACPC会長も、後藤由多加PROMIC会長、大石征裕日本音楽制作者連盟理事長とともに参加した(上・中=撮影:proof/下=提供:JAPAN NIGHT実行委員会)


関連記事

[SPRING.2020 VOL.45] チケット不正転売禁止法成立から1年、対策の最前線

[WINTER.2019 VOL.44] 出演者や運営に障害者、スタッフはコンサート・イベント科の学生 GCグランドフェスティバルが目指す「共生社会」

[AUTUMN.2019 VOL.43] ライブ・エンタテインメント業界の「働き方改革」対応のために、Q&Aで学べる『労務管理ハンドブック』が発行

[SUMMER.2019 VOL.42] navi STUDY 展示会や出版物で表現された「プロモーターの歴史」

[SPRING.2019 VOL.41] navi STUDY 「第6回ライブ・エンターテイメントEXPO」のセミナーで、スポーツ×ライブの新機構「ECSA」設立がアナウンス

[WINTER.2019 VOL.40] navi STUDY チケットの高額転売問題を文化芸術推進フォーラムでアピール

[SUMMER.2018 VOL.38] navi STUDY Coachella Valley Music and Arts Festival 2018視察報告

[SPRING.2018 VOL.37] navi STUDY 第5回 ライブ・エンターテイメントEXPO」基調講演採録

[WINTER.2018 VOL.36] navi STUDY ライブ・エンタテインメント議員連盟総会で法案の骨子を承認

[AUTUMN.2017 VOL.35] navi STUDY チケット定価再販サイトでネットダフ屋対策が進むアメリカ

[SUMMER.2017 VOL.34] navi STUDY 筑波大学、文科省、宇宙航空研究開発機構、ベンチャー企業などが協力

[SPRING.2017 VOL.33] navi STUDY 世界的に増えつつあるアーティストの展示イベント

[WINTER.2017 VOL.32] navi STUDY フェスにおけるダンス系アクトの可能性とEDM最新事情

[AUTUMN.2016 VOL.31] navi STUDY 20周年を迎えたフジロックの進化、各地の新傾向フェス

[SUMMER.2016 VOL.30] navi STUDY 「何でもあり」のニコニコ超会議に10~20代が集まる理由

[SPRING.2016 VOL.29] navi STUDY ライブを意識した作曲術、「アニソンとライブ」の関係性

[WINTER.2016 VOL.28] navi STUDY セキュリティを巡る議論、事件の経済的影響、パリ市民の活力と支援の広がり

[AUTUMN.2015 VOL.27] navi STUDY 相次ぐ会場の改修・閉鎖とオープン 2016年「以降」会場不足問題を一覧表でまとめ

[SUMMER.2015 VOL.26] navi STUDY プロモーター自らが発信する、フェスをテーマにしたWEBマガジン

[SPRING.2015 VOL.25] navi STUDY 昭和音楽大学 平成26年度ACPC寄附講座「音楽産業概論Ⅱ」

[AUTUMN.2014 VOL.23] navi STUDY エグジビション ジャパン社主催「第1回 ライブ&イベント産業展」

[SPRING.2014 VOL.22] navi STUDY 平成25年度ACPC定時社員総会報告

[WINTER.2014 VOL.21] navi STUDY PAチーム、SPC peak performance主導の「東北ライブハウス大作戦」

[AUTUMN.2013 VOL.20] navi STUDY 「10thTIMM ショーケースライブ」レポート

[SUMMER.2013 VOL.19] navi STUDY 6月14、15日 韓国・チャムシル総合運動場 アジア版Ultra Music Festival「Ultra Korea」レポート

[SPRING.2013 VOL.18] navi STUDY New Orleans Jazz&Heritage Festival現地レポート

[SPRING.2013 VOL.17] navi STUDY 風営法「ダンス規制」が音楽文化に与える影響

[WINTER.2013 VOL.16] navi STUDY ACPCセミナー2012 グレッグ・パーロフ氏 講演会ダイジェスト

同じカテゴリーの記事

[SPRING.2020 VOL.45] 心の免疫力

[SPRING.2020 VOL.45] プロレスラーは観客に何を見せているのか

[WINTER.2019 VOL.44] 万博インバウンド

[WINTER.2019 VOL.44] 細野観光 1969-2019 細野晴臣デビュー50周年記念展 オフィシャルカタログ

[AUTUMN.2019 VOL.43] この人達のおかげです

[AUTUMN.2019 VOL.43] 障害者の舞台芸術 鑑賞サービス入門

[SUMMER.2019 VOL.42] 蒸し暑い大阪で

[SUMMER.2019 VOL.42] チケット不正転売禁止法がよくわかるQ&A

[SUMMER.2019 VOL.42] 展示会や出版物で表現された「プロモーターの歴史」

[SPRING.2019 VOL.41] 新元号、新顧客

もっと見る▶