会報誌 ACPC naviライブ産業の動向と団体の活動をお伝えします。
今号の加盟社 東海/静岡:(株)サンデーフォークプロモーション
全国に広がるACPC加盟社は、地元エリアの地域性、これまで歩んできた道程によって、各社のカラーがさまざまに分かれています。本連載では毎号、ACPC正会員社が持つオリジナルのプロモート術、会社を支えるスピリット、そして時には多忙な日々を乗り越えるための「遊び」まで、各社の「独特ポイント」をご紹介していきます。
- (株)サンデーフォークプロモーション
- 〒461-8522 愛知県名古屋市東区東桜2-12-8 TIビル
TEL 052-932-1151 FAX 052-932-2300 URL http://www.sundayfolk.com 代表者 代表取締役社長 伊神 悟 設立 2008年4月1日 業務エリア 愛知・岐阜・三重・静岡 主な自主企画公演 TREASURE 05X、届けよう!東海から元気を!! など
継続することで東海地区の底力を示す 「届けよう!東海から元気を!!」
名古屋流の連帯感
ACPCの設立に尽力した故・井上隆司さん創業のサンデーフォークプロモーション(以下、サンデー)には、今なお創業者のスピリットが生きています。様々なアーティストと密接な関係を結び、安定感と持続性あるプロモートを展開しながら、新しいライブ・エンタテイメントも積極的に手がける姿勢。この一見、相反するベクトルが両立している点こそ「サンデーらしさ」だといえるでしょう。最初にお話を伺うのは、サンデーの持続性を象徴する「届けよう!東海から元気を!! ~東日本大震災復興応援チャリティーイベント~」について。震災発生の2ヶ月後に第1回が開催され、今年3月9日に無事終了した第4回(名古屋国際会議場センチュリーホール)まで、HOME MADE家族など地元アーティストを中心に東海地区の底力を示し続けています。担当するコンサート本部・第1制作部・匹田ルームの匹田巌室長、同第3制作部・平岩ルームの平岩剛室長に語っていただきました。
平岩:タイトル通り「東海から元気を届けたい」という思いでスタートしたイベントです。震災後に立ち上がったチャリティーの試みは、続けていくのが難しい面もあると思いますが、お陰様で今年も開催できました。当初は継続することを特に意識していたわけではありませんが、だんだん「長く続けていけば本当に意義のあるイベントになる」という思いが強くなってきました。原動力となっているのは、イベントの発起人でもあるHOME MADE家族の意志だと思います。それと地元メディアの方々の協力ですね。テレビからラジオまで、局の垣根を越えて応援してくださっています。
匹田:とてもお世話になった方のご葬儀が仙台であって、僕はたまたま震災の日に仙台に向かっていたんです。亡くなられたのは、「届けよう!東海から〜」に初回から3回目まで出演してくれた岐阜在住のアーティスト、MEGARYUのプロダクションの方なんですが、初回が終わった後にメンバーと「このイベントは絶対続けていかなくてはダメだ」と話し合ったことをはっきり憶えています。
個人的には、そんなこともあってチャリティーを続ける気持ちが強いのですが、客観的に継続の理由を考えると、東海地区在住のアーティスト、そしてお客さんの連帯感が大きいと思います。名古屋のお客さんは、アーティストが地元に腰を据えてがんばっていると、熱い気持ちで応援してくれる人が多いんですよ。動員にも顕著に表れますし、「届けよう!東海から〜」が継続する力にもなっているはずです。
平岩:震災の直後、被害が少なかった東海地区でも、ほとんどのライブが延期になりました。当時、様々な葛藤や憤り、不安もありましたが、やっぱり音楽には、ライブには、人を元気にできるパワーがあるということを、このイベントを通じて広くアピールしていきたいと思います。