10年前の急な病気が原因で、手術による後遺症が胸から下に残り、車椅子での生活をスタートさせた岸田さん。障害を価値に変える「バリアバリュー」という考え方から、国籍・性別・年齢・障害の有無にかかわらず、すべての人に使いやすい「ユニバーサルデザイン」を提案する企業である(株)ミライロで、日本から世界を変えようという思いで働いているそうです。環境・意識・情報の3つのバリアをなくすこと、また最初からバリアをつくらないことも大切だという考え方を示し、ホールやスタジアムで使い勝手のいい車椅子対応座席や、出入り口に近い「アクセシブルシート」の設置など、具体的な事例を挙げて説明してくださいました。「大切なのは複雑な介助方法を覚えることではなく、“何かお手伝いできることはありますか”という1人ひとりへのお声がけです。自分とは違う誰かの視点になって思いやる気持ちを、行動に移してくださればと思います」と分かりやすくサポートの心得を教えていただきました。
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