キョードー東京の創立者である故・永島達司さんを描いた『ビートルズを呼んだ男』など、音楽業界と関わりの深い本も多く執筆されている、作家の野地秩嘉さんにお話を伺った。
「ポール・マッカートニーを取材する時に、仲介してくださった永島達司さんは『一番大切なことは、なんでも聞くこと。一流の人物に会う時には、ひるんじゃいけないんだよ』といいました。誰もが緊張する場面でも、失礼にならない程度にひるまず接することは必要です。仕事柄、僕は有名な方と会う機会は多いですが、ポールと高倉健さんの時だけは、足が震えました(笑)。2人との出会いで学んだのは、本当に一流の人は腰が低く、決して偉ぶった態度を取らないということ。取材依頼は『あなたのことを理解したい』と手紙で伝えただけです。今はメールが主流ですが、手紙というツールを見直して、アーティストにコンタクトすることも必要だと思います」。
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