音楽が主役の復興支援、精力的な「作戦実行」
宮古・大船渡・石巻にライブハウス建設、ツアーも実施
2011年の東日本大震災発生以降、音楽業界でも様々な復興支援活動が実施されています。被災地でのボランティア活動をはじめ、全国各地でのチャリティーイベント開催、ライブ会場での募金活動、復興支援グッズの売上寄付、音楽ソフト・楽器も含む支援物資の寄贈など、経済的な支援に加えて、人々の心を励まし支える、文化面の支援も多いのが特色です。
そして、震災より3年が経過した今回ご紹介する「東北ライブハウス大作戦」は、その名の通り、東北三陸沖沿岸地域にライブハウスを建設するプロジェクト。この活動を立ち上げたのは、パンク~ラウド系を中心に、多くのアーティストのライブに携わる東京のPAチーム、SPC peak performance。宮古・大船渡・石巻にライブハウスを建設することで、アーティストが被災地を訪れる機会を増やし、現地の人々を元気づけるだけでなく、多くの人が被災地を体感することで復興への気持ちを確認し、それを広げていくことも目的としています。
東北ライブハウス大作戦は、震災直後の6月には活動を開始。現地の関係者との会場建設に向けた協議と並行して、救援物資の提供やチャリティーCD・グッズの制作、イベント開催などを重ねて、支援の輪を広げていきます。翌2012年、津波の被害に遭った建物を借りて作られた大船渡FREAKS(下記の写真は震災直後の様子)など、ライブハウス3会場がオープンしてからは、数々のアーティストが全国ツアーの一環として三陸エリアでライブを行い、さらに東北を対象とする「東北ライブハウス大作戦ツアー」も実施。他にもプロジェクトのドキュメンタリーフィルムの制作やメディアでの活動報告、被災地での音楽スクール開講、各地のフェスでのブース出展など、精力的な活動を継続しています。
ライブハウスという場を作り、文化の交流を活性化させて人々をつないでいくライブハウス大作戦。これからも人々の賛同と参加を受けて、根強い活動になることでしょう。